マイルを貯めだすとマイルを貯めること自体が楽しくなって、肝心の使い方がよく分からない。あるいは『何となく貯めてるけど使い方はよく分からない』なんて方はいませんか?
当たり前ですがマイルは貯めてるだけでは意味がありません。それを自分の行きたいところへ行くための特典航空券というチケットに交換してはじめて旅行に行けます。ところがマイルから特典航空券に交換する場合通常の航空券の買い方(お金で買う)とは仕組みが異なります。
大きく違う点はたった1つ
通常の航空券とマイル用の航空券(特典航空券)では用意されている座席数が違うということ。
この1点がマイルを使う全ての人を苦しめる元になっています。これを知らないでいるとせっかく貯めたマイルを使えない!なんてことになって後で嘆くこともあります。
例えば私がマイルを貯めているANAの場合2017年12月時点で成田(1日2便)・羽田(1日1便)~ホノルル線の1便あたりの座席数はエコノミー206席・ビジネス40席です。当たり前の話ですがお金を払って乗る場合座席が1つでも空いていれば買うことが出来ます。ところがマイルを使って乗る時の話は全く別。
成田・羽田~ホノルル線の1便あたりのマイルを使って乗れる座席数はANA一般会員の場合、エコノミ―7席・ビジネス2席。比率にして総座席数のわずか3~5%ほどしかマイルで乗れる席は用意されていないんです。マイル用(特典航空券)の座席が路線ごとにいくつ用意されているかは一番下の関連記事をご覧ください。
よくツアーのパンフレット等で「2ヶ月前に申し込めば1万円引き・3ヶ月前に申し込めば2万円引き!!」なんて表記を見ますがあれは当然お金を払って乗る席なので2ヶ月・3ヶ月前でも席が十分空いているんです。でもマイル用の席はわずか3~5%でしたよね。用意されている席の絶対数が違うわけですから席が無くなるのも早いんです。たった数席しかないマイル用の席を誰かが予約してしまったら、お金を払って乗る席がいくら空いていようと予約することは出来ません。まさにイス取りゲーム。
それを知らずにツアーに申し込む感覚で出発の2ヶ月・3ヶ月前にマイルで予約しようとすると有償の席は空いてるけど『マイルで乗れる席が空いて無い=予約できない』という状態になります。
だからこそマイルは貯めることと同じくらい使い方を知ることも大切なんです。これホントに大事。仮に100万マイル貯めたとしても使えなければなんの意味もありませんからね。
じゃあマイルで飛行機に乗るにはどうしたら良いの?
①ライバルの少ない(不人気・近距離)所に行く
偶然にも自分の行きたい場所が人気のない国や地域ならこのパターンは最高です。自分は行きたい!でも他の人は興味が無い場所。こんな状況だったらかなり予約が取りやすいです。例えばアジア(シンガポール・バリ以外)。私は毎回絶対ホーチミンが良い!なんてコアな方がいたらその方はマイルの申し子です。直前予約でああろうが繁忙期であろうがビジネスクラスが取れます。
あくまで人気はないけど自分が行きたい場所がであることが前提です。行きたいところの予約が取れないからという理由で仕方なしに選んだ場所に行くのとは全然意味が違います。
他には上海(3時間半)・台湾(4時間)・香港(5時間)などの近距離路線も1ヶ月前でもビジネスクラス2席取れます。特に上海は成田・羽田から合わせて1日6便も飛んでるためその分座席供給数も多くビジネスクラス4席も比較的簡単に取れます。これなら夢の家族でビジネスクラスも可能ですね。
近距離が取りやすい理由は、パックツアーが低料金で提供されてるからマイルを使ってまで申し込む必要性が低いのと、4時間程度ならエコノミーでも大丈夫という方も多いのでビジネスが取りやすいです。上海・台湾・香港のいずれも夫婦で行くなら良いですが家族連れで行きたいかと聞かれればどうでしょう?
台湾はとっても楽しかったんですが子どもが小さいうちはやっぱり南の島が良いかなぁと個人的には思います。でも不人気や近距離でもそこが本人にとって本当に行きたい所なら先ほど同様ビジネスクラスに乗るチャンスです。1度でもビジネスクラスに乗ってみたらマイルを貯めて良かったと実感出来るはずでえす。マイル活動はクレジットカードをバンバン発行するため家族にも怪しい目で見られがちですが、家族にビジネスクラスの特別感を味わってもらうと今後のマイル活動が協力的になりますよ。
②閑散期に行く+座席クラスを選ばない
自分の好きな時に仕事を休めるorリタイアした方など閑散期を狙って旅行出来る方もかなりマイルを使いやすいです。それだけで上級会員並のアドバンテージがあると思って下さい。
考え方は①の不人気地と同じで、閑散期であれば人気観光地でもライバルが少ないので直前でも席が取りやすいです。さらに座席クラスを選ばなければ完璧。
座席クラスとはエコノミーやビジネスクラスを指します。「ビジネスが空いてなければエコノミーで良い」その気持ちがあれば出発日が近くなってから探しても見つかりやすいです。閑散期+2人+エコノミーで良ければかなり取りやすいです。
試しにANA一般会員でロンドン・2人・エコノミーで検索してみました
5泊7日のちょうど良い日程で簡単に見つかりました。この前後も取り放題。羽田~ロンドンのエコノミーは6席も空いてました。
もう1つ検索してみました。検索条件はパリ・2人・エコノミー
こちらも5泊7日で見つかりました。どちらの便もビジネスで検索したところ全く空きがありませんでしたがエコノミーなら空きがあります。2018年のGWや夏休みも数日調べましたがいずれもエコノミー1席でさえ空きがありませんでした。GWや夏休みにマイルを使うなら前年の12月に予約しても遅いということです。これが閑散期ならガラ空きなんですから凄いですよね。閑散期に座席クラスを選ばない人の強みを分かっていただけたでしょうか?
ちなみにどちらも2人で行く場合必要マイル数は9万マイル(1人45,000マイル)普通の貯め方でしたら9万マイル貯めるのに数年~十数年かかるでしょうがマイルの貯め方を知っていれば半年で貯まりますね。
でも中にはせっかくマイルを使うならビジネスクラスに乗りたい!と思う方もいるはず。場所がかなり限定されてしまいますが、ある程度の観光地でANA一般会員でビジネスクラスを取りやすいと感じたのはニューヨークです。ビジネスクラス1席ならすぐ見つかります。2席となると・・・結構難しいですね。2泊4日や10泊12日といった変な日程になってしまいます。粘り強く空席を探すか1人はビジネスもう1人はエコノミーなど妥協点を考えた方が良いかもしれません。ビジネスクラスとはそれほど取りにくいものなんです。
繁忙期(GW・夏休み・冬休み)しか休めない方で人気の観光地にビジネスクラスに乗りたい場合はどうしたら良いか?
③人より早く予約する
シンプルですがこれが一番確実です。国際線のマイルを使った特典航空券の予約は355日前の9時ちょうどです。この予約開始と同時に席を抑えてしまえば良いんです。予約開始時であれば当然席は空いてるので行先も自由に選べます。好きな座席クラスを選んだうえで、たいていの旅行先はこれで予約出来ます。
355日前の予定なんて分からないという方多いと思いますが、一般会員が繁忙期に人気観光地に行きたいならこの方法で予約するしかありません。ANAの場合予約の変更は出発当日でも無料で出来るのでどうしても行けなくなったら変更しましょう。
と言ってもGWに行けなくなったから夏休みに変更しようとは考えないで下さい。繁忙期にしか行けないから355日前なんて普通では考えられない時期に予約しているんです。GWに行けないことが3月に分かったからといって3月の時点で夏休みの特典航空券が空いてるはずがありません。
そうなったら意地でも繁忙期をずらして行くか、諦めてキャンセル料1席につき3,000マイル払ってマイルを払戻しするしかありません。
例えば4万マイル払って予約した特典航空券をキャンセルした場合、3,000マイル引いた37,000マイル返ってきます。3,000マイルは中々痛いですが仕方ありませんね。
もちろん予定通り旅行に行けることが1番です。
④ANAの上級会員(SFC会員)になる
これはもうマイルを使う上での抜け道です。上級会員になれば用意される特典航空券の座席が2倍近く増えます。当然ながら席数が増えればそれだけ予約が取りやすくなります。さらに上級会員用に用意された席は上級会員専用であって一般会員は予約出来ないのでイス取りゲームのライバルも極端に少なくなります。さらに搭乗直前(1ヶ月前目安)にお金を払って乗る座席に余りが多ければ一般会員にも上級会員にもマイル用の席として解放されることがありますが、この時も上級会員の方が用意される席数が多いんです。もちろん上級会員になったからといって取り放題かといえば違いますが、取りやすさは圧倒的に違います。
1番のネックは上級会員になるための費用が40万円or25万マイルくらい必要なこと。
お金にしろマイルにしろ相当な金額ですが1度上級会員になれば一生資格を保持出来るので費用対効果は絶大です。一生のうち何回か海外に行ければ良いという方が取るにはもったいないですが、毎年、あるいは2・3年に一回でもマイルで海外に行きたいなら取得する価値があります
ANAの上級会員(SFC会員)になる方法、上級会員の特典航空券の座席数についてはこちらで徹底的に解説しています。
マイルを使う上での基本的な考え方を書いてきましたがこうやって聞くとマイルを使うのって大変だなぁ。と感じるかもしれませんが、仕組みに慣れてしまえば案外楽しいですよ。特に1年先の予約が取れた後なんて楽しみが1年も続きます☆
是非仕組みを知って楽しいマイル生活を過ごして下さい。
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一般会員のマイル用座席数一覧
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